年賀状博物館 年賀状をめぐる文化を展示したWEB上の総合博物館
年賀状博物館
館長のことば 年賀状の歴史 干支について 年賀状展示室 年賀状のマナー 年賀状の整理
年賀状の歴史 年賀状の歴史
年賀状前史
郵便制度とはがきの誕生
年賀郵便制度の発足
年賀状と戦争
年賀郵便制度復活
お年玉付き年賀はがき誕生
戦後年賀状のトレンド

展示物: 逓信総合博物館
米沢市上杉博物館
フタバ株式会社
参考文献: 「年賀状の歴史と話題」
平成8年11月発行(逓信総合博物館)
日本郵政公社HP
ていぱーくHP
解説文: 当博物館の責任において掲載させていただきます。
HOME > 年賀状の歴史 > 年賀郵便制度の発足
年賀郵便制度の発足

1890(明治23)年 年賀状繁忙期の1月1日〜3日までの集配度数を減らす
1899(明治32)年 指定局で年賀郵便物特別取扱開始
1900(明治33)年 私製はがき認可(新郵便法)
1905(明治38)年 全局で年賀郵便はがき特別取扱開始
1906(明治39)年 年賀特別郵便規則公布 法的に制度確立
1907(明治40)年 通数制限撤廃 ポストへの投函も可能となる


はがきによる年賀状の急速な普及

小型はがき国民の間に定着してきた郵便制度と、日本に古くからあった「年賀状」の伝統が結びつくには、さほどの時間を要しませんでした。郵便制度が誕生するのと同時に、上流階級の人々や知識人を中心に、それを利用した年賀状が、ひんぱんに出されています。当初は、和紙などに書いた年賀の言葉を、封書で送っていたのですが、はがきが普及定着してくると、主流はそちらに移行していきます。
そもそも賀詞と名前だけでも成り立つ賀状は、さほど長文にはなりません。はがきという形態は、それにうってつけでした。はがきで年賀状を出すことが、上流階級や知識人のみならず、一般庶民にも身近な存在になっていきました。ところが、困った問題が起こるのです。


必要に迫られて生まれた年賀郵便

小判はがき明治20年前後になると、「年賀状を出す」ということが、国民の間に年中行事のひとつとして定着します。その結果、毎年末から年始にかけて、郵便局には多くの人々が出した年賀状が集中し、郵便取扱量が何十倍にも跳ね上がりました。
とはいえ、郵便事業に携わる人の数は限られています。膨大な年賀状のために、郵便物全体の処理が遅れ、それが年賀状以外の郵便物にも影響し、この時期、通常より到着が遅れることがしばしばありました。これは、見過すことのできない問題です。ことに年末は、商売上の締めの時期にも当たり、郵便の遅延が、経済的障害ともなりかねません。

私製はがきを用いた年賀状(左)と名所絵はがきの年賀状(右) そこで、この時期の郵便実務を簡略化するため、1890(明治23)年には年始の集配度数を減らすなど、さまざまな対策が講じられましたが、さらに増え続ける年賀状に、そのような対応だけではとても追いつきませんでした。
そこで、年賀状を、通常郵便とは「別枠」として処理しようという考えが起こってきます。つまり、年賀郵便は、制度が先にあって増えていったのではなく、増え続ける年賀状を後追いするかたちで、制度ができていったというわけです。年賀状で新年の挨拶をしたいという日本人独特の感性が、国を動かしたと言ってもいいでしょう。


消印は「1月1日」

年賀郵便特別取扱方法の掲示当時、郵便物は、受付局と配達局で、2つの消印が押されていました。もちろん、年賀状にもその原則が適用されていました。
正月に受け取る年賀状、消印は「1月1日」がいいにきまっています。しかし、早めに出して、年末のうちに配達されてしまったのでは興ざめです。そこで、受付局か配達局の「1月1日」の消印を押してもらうため、多くの人が、それをねらって年賀状を出すようになりました。その結果、年末の26日〜28日あたりと、元旦当日の郵便物がふくれあがりました。
その対策として開始されたのが、1899(明治32)年の、指定局での「年賀郵便」の特別取扱です。年末の一定時期、具体的には12月20日〜30日の間に、指定された郵便局に持ち込めば、「1月1日」の消印で新年に(必ずしも元旦配達ということではありません)配達しようという仕組みです。

夏目漱石(左)・徳富蘇峰(右)の年賀状この年賀郵便特別取扱の指定局は、徐々に増えていき、1905(明治38)年には、全国すべての郵便局で取り扱いが可能となりました。1906(明治39)年には、年賀特別郵便規則が公布され、法的にもそれが確立されます。ここでも、年賀状への人々の思いが先にあり、法整備がそれを後追いしたわけです。
ただし、この当時の「年賀郵便」は、ある程度の通数をまとめ、束ねて札をつけ、郵便局に持ち込むことが原則でした。年賀特別郵便規則の公布を受け、翌1907(明治40)年からは、はがきの表に「年賀」であることを表記すれば、郵便ポストへの投函も可能となりました。
ここで、現在につながる年賀郵便の制度がようやく完成したのです。

 


  メニューリスト
年賀状前史 郵便制度とはがきの誕生 年賀郵便制度の発足 年賀状と戦争
年賀郵便制度復活 お年玉付き年賀はがき誕生 戦後年賀状のトレンド  


↑このページの上部へ
フタバ株式会社このサイトは フタバ株式会社 が運営しております。
Copyright © 2006 Nenga-Museum. All Rights Reserved.

年賀状をめぐる文化を展示したWeb上の総合博物館「年賀状博物館」

お問い合わせ